地震直後の対策



地震直後にやるべき事

1. まず、身の安全を守る
2. 脱出口を確保する
3. 火の始末をする(一方で津波を警戒しつつ…)
4. 応急処置をする
5. 
そして、安全な場所に避難する


1. まず、身の安全を守る

防災頭巾を被ってすぐ机の下にもぐれる? 

いつでもどこでも防災頭巾がそばにあるわけではない(小田原市では小中学生はみんな登下校時は携帯しているけど……)。大きな揺れが続くのはせいぜい一分ぐらいという。転倒のおそれがある家具からすみやかに離れて、テーブル、ベッド、布団などの下にもぐる。その際、座布団、クッション、枕などで頭の保護を必ずする。身近に何もない場合は素手で頭を覆う。(神奈川県総合防災センター『我が家の防災手帳』から)

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机の下にもぐるとき、手は机の足の付け根、つまり天板に近い部分を持とう。なぜなら、床に近い部分を持つと、大きい揺れで机が動いた時に、手を床との間に挟んでしまってケガをするからだ。(東京消防庁本所防災館 談)

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素手で頭を覆うときの手のひらは下向きに! 動脈を傷つけると命に関わることと、手のひらに怪我をすると物が持てなくなり、その後の避難活動のおおきな支障になります。(神奈川県総合防災センター『我が家の防災手帳』から)


2. 脱出口を確保する 

揺れてる最中にドアなんて開けられる?

揺れが激しいとドアや窓が変形して開かなくなり、室内に閉じ込められることがあるので危険。それは、わかっているけど、地震体験コーナーで突然震度7の揺れに襲われたら、その場にうずくまるのが精一杯だった。とにかく、揺れの合間をみてドアや窓を開け、逃げ口をつくっておく、ということを考えよう。特に入り口が一つしかないマンションや団地の場合は忘れずに! 

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靴をはいて逃げよう! 靴の中にガラスが入っていないかもチェック!! 万一、足の裏に怪我をすると自由に行動できなくなり、その後の避難活動のおおきな支障になります。サンダルより底の厚いスニーカーがよい。瓦礫やガラスの破片でけがをしないための予防である。


3. 火の始末をする(一方で津波を警戒しつつ…)

 揺れがおさまって、出口が確保できたら、すぐ火の始末だ。(でも、海辺や河口近くの地域では、火の始末と同時に念のため津波に警戒しよう。1993年7月12日の北海道南西沖地震で奥尻島を津波が襲ったときには、揺れがおさまると同時に、小高い丘に駆け出した人たちが命びろいしたという=朝日新聞社刊「奥尻 その夜」から)

阪神大震災で変更されたマニュアル

 東京消防庁の本所防災館の防災映画では、「なにがなんでもまず火を消せ」というトーンのコメントがあった。ところが同じ防災館のパンフレット等では、「まず身を守れ」となっている。一体どっちが本当なの?
 消防庁本所防災館の係の人は「阪神大震災でマニュアルは変わった」と話していました。  小さな揺れの場合はただちに火の始末をする。ただし、動くことができないような規模の大きな地震の時は、やけどなどを防ぐため揺れがおさまってから火の始末をしよう、ということにマニュアルが変更されたのだ。阪神大震災以前から、すぐにストーブの火を消そうとしてやかんのお湯をがぶるなどのやけどを負う事例があったそうだ。  それから、ガスは元栓を閉め、電気器具はスイッチを切るだけでなくコンセントも抜く。避難で家を離れる時はブレーカーも必ず切る! 阪神大震災では、電気が復旧した直後に、火災があちこちで発生した。避難所に行っている間に電気が回復して、壊れたストーブやトースター、熱帯魚のヒーターから出火……ということのないようにしたい。


●火を消す3度のチャンス 

チャンス 1 揺れを感じたとき 
最初の地震は、そう強い衝撃ではないはずです。「グラツ」ときたその2、3秒をとらえ使用中の火を消します。

チャンス 2 大揺れがおさまったとき 
大きな揺れの場合には、火を消すことは困難です。一度机の下などに身 を伏せ、揺れがおさまるのを待ってから火を消します。

チャンス 3 出火したとき 
もし出火したとしても、1~2分の間までは、燃え広がってはいません。手近にある消火器具で消せるはずです。でも、消火器で消せるのは、天井に火がとどくまでが限度。早く近所の人達に火事を知らせて燃え広がる前に協力して、火を消しましょう。


4. 応急処置をする

もしも担架がなかったらどうやって人を運ぶの?

 A.阪神大震災の時は、担架がない時に扉で代用した。他に代用できるものは、物干し竿や竹などにタオルや毛布をまいたもの。これらは大人1人分くらい運ぶことができる。

ヤケドをしてしまった。でも断水!どうやって冷やそう

 A.とにかく冷やす。もし水がなくても、コールドスプレー、保冷剤などでも代用できる。ひどい場合は医者に診てもらう。

「止血だっ。さあしばろう」はダメ?

 A.とにかく心臓より高く上げて、傷口をおさえる。細いもの(糸など)では絶対にしばらない。細いもの(糸など)できつく縛ってしまうと、血が流れず壊死してしまうから。ハンカチ・タオルなどの太いものでしばる。


下敷きになった時、助けを求めるためにどうしたらいいか?

 A.とにかく何でもいいから物をたたいて音を出す。一部の手段としてホイッスルを鳴らす。携帯電話は、自分で(アラームなどを)鳴らすことは出来ても、他からは回線がパンクしている場合は使えない可能性がある。そのほか、主な消防署などには「地中音響探知機」という新鋭メカがある。これは、地面にあてるだけで、人が動くのを察知し、人の存在を知ることができる。いずれにしても静かな環境で救出作業をしたい。



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救急用品がもしなくても、代わりになる物はいくつかある。例えば、三角巾の代わりにタオル。さらしの代わりに新聞紙など。1年に1,2度、使用期限などを確認する。これらの物は救急箱の中に入れても良い。


5. そして、安全な場所に避難する

Photo
 ・避難する前に、もう一度火の元の点検をする。ブレーカーも忘れずに落とす。
 ・避難先や安否情報を書いたメモを残す。雨に濡れない場所が最適。
 ・安全な服を着る。頭や手足の保護も忘れずに。
 ・荷物は最小限にとどめる。体重の2割がBest!
 ・原則として、歩いて避難する。車はだめ。
 ・お年寄りや子供は手をしっかり握る。
 ・塀ぎわ、狭い道、崖や川のそばはできるだけ避ける。(崩れたり倒れてきたりするものに注意)
 ・できるだけ指定された避難場所に避難する。

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高速道路で地震に遭ったら? 
~神奈川県松田土木事務所河川砂防課に聞きました~ 


橋が落ちないように、(阪神大震災を教訓にして)落橋防止器具を取り付けている。しかし、まだすべてに取り付けられているわけではなく、道路には緊急道路第一、第二、第三が決まっていてその順に予算に応じて取り付けている。

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「地下鉄」で地震に遭ったら? 
~営団地下鉄広報に聞きました~ 


地下鉄は公共の乗り物の中では比較的安全です。揺れは地上の半分程度ですし、煙探知機や防火シャッターなどの防災設備や避難誘導のシステムも整っています。乗務員や駅係員の指示に従い落ち着いて行動しましょう。あわてて窓や非常口などから車外に飛び出すのはかえって危険。パニックに巻き込まれて押し倒されたり、線路周辺の高圧電流で感電することもあります。ホームにいて揺れを感じたら、柱のそばやベンチの下などで人の波をやりすごし、あわてないで、係員の指示を待ちましょう。

l. 避難訓練は最低年に1回はしている。その他、各線ごとに行っている。
2.丸の内線と銀座線は、脇に高圧電流が流れている。避難の際は、高圧電流を切ったり気をつけさせたりする。


【イラスト右】神奈川県総合防災センター『我が家の防災手帳』から。



ヘルメットv.s.防災頭巾どっちが安全!?

Photo避難訓練でよく使う「ヘルメット」と「防災頭巾」。どちらがより安全なのか、検証してみました。

・ヘルメット(価格およそ \2,000~2,400)
・防災頭巾(価格およそ \2,600~3,800)


【Battle ONE】 地震から身を守るには… 
防災頭巾は布でできているため、厚さもあまりないことに比べてヘルメットは、落下物対応の頑丈なつくりになっているので強度については期待できる。  よって ヘルメット WIN! 

【Battle TWO】 二次災害の火災から身を守るには… 
Photo防災頭巾は防炎タイプのものでなくても、水に浸してから使用すれば頭部から首にかけて火災から完全に守ることができる。一方ヘルメットはと言うと、材質は消防士が使用しているものと同じ素材なので炎がうつることはなく焦げる程度ですむ。ただ消防士用のものは首まわりを炎から守る「しころ」というものがついているが、一般のヘルメットにはそれがついていないため、首まわりになにもガードがなく火の粉などを防ぐことができないため危険。  よって 防災頭巾 WIN! 

【検証の結果】 
総合的にはどちらがWIN!とは言い難いので、消防署(足柄上郡足柄消防組合予防課)で聞いてみたら、「地震ということを前提において考えるのならヘルメットの方がいいだろう。バイクのヘルメットなどでもいい。ただし詳しいことはメーカーに問い合わせて欲しい」。とのことでした。
消防署の回答にアレンジを加えると、地震を前提にしたならヘルメットをかぶり、首まわりに濡れタオルをまきつけることがベスト。これで火の粉も防げ、落下物から身を守ること緒が可能になるはず。 


頭を守るものがない場合はどうすりゃいい?

Photo手を使う!基本姿勢は手を頭に密着させると落下物の衝撃をじかに受けるので、少し離してすきまをつくる。ガラスなどの落下物で動脈を傷つけないように、手のひらを下に向ける。

【イラスト右】神奈川県総合防災センター『我が家の防災手帳』から。



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